木庵先生#13

竹島問題#13(崔南善が示す歴史的根拠、民主党現行政権の竹島問題への対応 )  

崔南善が示す歴史的根拠 


 崔南善は1994年8月10日から9月7日にかけ、ソウル新聞紙上で「鬱陵島と独島」と題し、25回にわたって連載を執筆している。

  崔南善の説によると、鬱陵島の属島である独島は「新羅時代」から韓国の領土で、それは512年にまで遡ることが出来る。この崔南善の説が事実とすれば、日本政府が竹島を島根県に編入した1905年よりも遥か昔から竹島(独島)は、朝鮮半島に属していたことになる。
  さらに崔南善は、官撰の『粛宗実録』に載せられた安龍福の証言を根拠として、「鬱陵島と竹島を朝鮮領である」と主張している。
  この崔南善の説明から確信を得た韓国政府は、「李承晩ライン」を宣言し、竹島をラインの内側に入れることにしたのである。崔南善が示した竹島問題に対する歴史認識は、その後の日韓関係を決定付けることになった。
  ここから、①独島は「新羅時代」から韓国の領土であった、②『粛宗実録』に載せられた安龍福の証言を根拠として、「鬱陵島と竹島を朝鮮領である」、という崔南善(=韓国の)の二つの主張を説明しながら(二つには相互関係がある)、その矛盾点を分析する。


① 独島は「新羅時代」から韓国の領土であった。


  韓国側は、『三国史記』に干山国の新羅編入が記されていることから、竹島は512年から韓国領であったと主張している。干山国は現在の竹島であるとしている。これは文献の失意的解釈に過ぎない。
  竹島を干山島とし、鬱陵島の属島とするのは、1770年に編纂された『東国文献備考』(與地考)の分註から始まる。後世の地理的理解だからである。

② 『粛宗実録』に載せられた安龍福の証言を根拠として、「鬱陵島と竹島を朝鮮領である」という主張


  『粛宗実録』に載せられた安龍福の証言を根拠として、「鬱陵島と竹島を朝鮮領である」という主張の前に、『粛宗実録』をもとにした官撰『東国文献備考』(與地考)の分註の分析をまずする。
『粛宗実録』をもとにした官撰『東国文献備考』(與地考)の分註のまやかし
  『東国文献備考』(與地考)の分註では、なぜ干山島を鬱陵島の属島とみなし、日本の松島(現在の竹島)としているのだろうか。それを知るためには、『東国文献備考』の編纂過程を明らかにしなければならない。

  『東国文献備考』の分註のように、干山島を日本の松島とするのは、元禄8年『1696年』6月、鳥取藩に密航した安龍福が帰還後の取調べで、『松島は即ち干山島、此れ亦我国の地」と供述したのが最初である(ここで①と②が関連がある。また、このことは『粛宗実録』に書いてある)。 

  だが安龍福が鬱陵島で見たという干山島は、鬱陵島の東北にあった。今日、日韓係争の地となっている竹島は、鬱陵島のほぼ東南に位置している。干山島が竹島でないことは明らかである。従って「松島は即ち干山島、此れ亦我国の地」として安龍福の証言は、事実を正確に伝えていない。その偽りの証言が官撰の『東国文献備考』などに収載されたことから、後世の齟齬がはじまったのである。
   事実、その痕跡は『東国文献備考』(「與地考」)の分註の文言の中でも指摘することができる。分註で「干山は則ち倭の所謂松島なり」として、「所謂(いわゆる)松島なりと表現しているのは、分註が書かれた当時、すでに干山島は日本の松島とする地理的観念が存在していたことの証しなのである。
   そしてその「干山は倭の松島なり」とする地理的観念こそは、安龍福の供述が記録された、『粛宗実録』(1728年刊)からはじまっていた。
   『東国文献備考』の「與地考」は、その安龍福の証言から74年後の英祖46年(1770年)1月から閏5月にかけ編纂された。従って、『東国文献備考』の分註に「干山は則ち倭の所謂松島なり」と記されていても、その分註を根拠に安龍福の供述の正しさを実証する傍証として使えないことは言うまでもない。


<以上で竹島問題の大まかなところがつかめたと思う。では民主党現行政権が竹島問題についてどのような対応をしているかを、新藤義孝公式ウェブサイトを転載させてもらい、考えてみよう。木庵>

新藤義孝公式ウェブサイト ( 新藤義孝先生は栗林中将のお孫さんでもあります )【この記事のURL: http://blogs.yahoo.co.jp/hisyoutoki/13435115.html
新藤義孝ネットメディア局長は4月14日の衆院外務委員会で竹島問題について改めて質問しました。
韓国によるヘリポートの改修工事や海洋科学基地の建設計画などについて政府の見解を質しましたが、
またもや岡田外務大臣の答弁は・・・新藤局長怒りの委員会報告第2弾です。第一弾はこちらへ


新藤義孝「いま竹島で何がおきているのか~怒りの外務委員会報告~」

新藤義孝公式ウェブサイト

竹島「不法占拠」と言わない岡田外相 MSN産経ニュース2010.4.4 01:15

 
 韓国の不法占拠のもとで次々と既成事実が積み重ねられていく竹島。しかし、政府の反応は今ひとつだ。
浮上したヘリポート改修問題や基地建設計画は国会で取り上げられたが、3月26日の衆院外務委員会でも
岡田克也外相は最後まで「不法占拠」と口にすることを避け続けた。その模様を再現する。

 竹島のヘリポート改修問題を取り上げた新藤義孝氏(自民)は冒頭、竹島が日本固有の領土であり、
現在、韓国に不法占拠されているという基本的な事実関係をただした。

 新藤氏「岡田大臣、竹島問題に関する基本認識はどうなのか」

 岡田氏「竹島の領有権に関するわが国の立場は一貫している。韓国に累次の機会に
      わが国の立場を申し入れている」

 新藤氏「きちんと答えてください。わが国の立場は変わってないと言っているだけだ。
      竹島は日本の領土なのか。韓国に不法占拠されていると思っているのか。どうですか」

 岡田氏「当然、竹島は日本の領土です」

 新藤氏「不法占拠はどうなの」

 岡田氏「その竹島を日本が占有していないことは事実であります」

 新藤氏「きちっと言ってください。何でそうすり替えるのか」

武正公一外務副大臣「竹島はわが国の領土で、現状は実効支配されていると考えています」
 岡田氏「今副大臣が述べた通りです」

 新藤氏「何で自分で言葉に出来ないの? もう一度言ってください」

 岡田氏「さきほど私の言葉で申し上げた」
つづく



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  • 最終更新:2010-05-27 10:15:10

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