竹島に波高し (2)日韓の教科書


量、内容とも大きな差

 
 「『竹島(韓国名・独島)の日』を制定し、日本が自分の領土だと主張していることにむかつく」
 
 慶尚北道の大邱市内を友人2人と歩いていた浪人生の朴修珍さん(19)は、きつい言葉で話した。

 チョナンカンという韓国名の芸名を持つ草■(弓ヘンに剪)剛と日本の文房具が大好きで、日本の嫌いなものは「妄言をする政治家」ときっぱり。竹島のことは学校で学んだという。

 同世代の日本人では、「竹島の日」が報道される以前、その島の存在を知る人がどの程度いたのだろうか。皆無に近かったのではなかったか。

 竹島問題について韓国がどう教育しているのか知るため、日本の文部科学省に当たる教育人的資源部を訪ねた。

 応対してくれたのは教育課程政策課で奨学官という役職を持つ李忠浩さん。教育行政のベテランという。

 韓国の学校制度は日本と同じように初等学校、中学校、高校の6・3・3制。初等学校、中学校が義務教育だ。

 教科書に話が及ぶと、李さんは「韓国はすべて国定教科書という誤った認識が日本にはあるように思える。きちんと誤解を解いてほしい」と注文を付けた。
 

 韓国の教科書は国定、検定、認定の3種類がある。国定は初等学校と中学の国語、社会の国史、道徳など、それと実業高校の一部で使用される。ただ、数年後には他の教科書と同じように検定教科書に切り替わるという。認定教科書は国定や検定の教科書を補うためのものと説明してくれた。

 竹島についての学習は、初等、中学、高校の国語、国史、地理、近・現代史などで、位置から歴史、日本との関係などを総合的に指導する。

 「韓国の領土であることを認識させ、それを通じて国土を守る姿勢を教える」(李氏)。

 内容は、中学の国史教科書(国定)では写真付きで1ページ半を割き、「1905年、日本は独島を『竹島』と名付け一方的に編入した」などと記述している。

 高校のある近・現代史教科書(検定)は、地図付きで約1ページを使い「日本は教科書にまで『竹島』と表記し、自国領土のように歪曲(わいきょく)している」と、日本にとっては厳しい表現が続く。
 

 韓国に比べて日本の教科書の記述は非常に少ない。中学校の教科書では現在、公民と地理で1社ずつが竹島を取り扱っているだけ。その記述も北方領土などと一緒に数行で触れている程度だ。

 来春使用予定の中学校教科書は検定の結果、竹島を記述する社が四社に増加した。しかも検定意見によって扶桑社の社会科公民は「韓国が不法占拠している」と直接的な表現になったが、量、内容とも韓国の教科書と比べると大きな差がある。

 文科省に竹島をわが国固有の領土と記述するよう求めてきた澄田信義島根県知事は、今回の検定結果を高く評価。だが、韓国政府は削除を求めるなど猛反発している。
 

 わが国は竹島についてどう教育すべきか。韓国の存在もあって、試行錯誤が続くことは間違いない。
 
('05/04/29 無断転載禁止)

  • 最終更新:2009-02-10 19:21:05

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