馬庭将光さんの地図

 

竹島所管を記す大正期の地図2枚見つかる

 
 日韓両国が領有権を主張している竹島(韓国名・独島)を、島根県が所管していたことを
実証する大正期の二枚の地図を、出雲市湖陵町二部の元高校教諭、馬庭将光さん(70)が
所有していることが分かった。この地図の存在が確認されたのは初めてで、当時の日本が竹
島を実効支配していたことを裏付ける資料として注目される。
 
 確認されたのは、県内の警察署の管轄を色別に分けて示した一九二四(大正十三)年の
「島根県警察統計便覧」と、島根県隠岐島庁が二三(大正十二)年に発行した「隠岐島報
(第十二号)」。
 
 警察統計便覧で竹島は「隠岐国」の部分に記載されている。微細で色づけも明確でなく、
どの警察署の管轄かは識別できないが、県の管轄下にあったことを示している。
 
 また、隠岐諸島の概要をまとめた隠岐島報にも、地図の右中段に竹島の記載があり、県の
機関であった隠岐島庁が竹島を所管していたことがうかがえる。
 
 調査した島根県の竹島問題研究会の杉原隆副座長(元松江北高校長)は「二枚とも島根県
や、県内外の図書館などにも保管されていない資料。大正期、日本が竹島を実効支配してい
たことを示すもので貴重だ」と評価。隠岐島報は一九年から継続的に発行されており、「今
回以前の物が見つかれば、新たな発見があるかもしれない」と期待を寄せた。
 
 馬庭さんは郷土資料の収集家。二年前に島根県の「竹島の日」条例が制定されて以降、所
有する竹島関連資料を整理し、二枚の地図を見つけた。
 
「島根県警察統計便覧」(写真上)の「隠岐国」部分と、「隠岐島報」(同下)にある隠岐
諸島の地図。ともに左下と右中段に「竹島」が記されている

 
山陰中央新報
 
 

出雲市湖陵町 馬庭将光氏所蔵

 
1. 「島根県図」(川岡清助):明治40年(1907)
    ・表紙 (PDF 243KB)
    ・発行者 (PDF 255KB)
    ・全体図 (PDF 201KB)
    ・竹島拡大図 (PDF 174KB)
 
2. 「大阪毎日新聞社新撰訂刻 世界交通全図」(大阪毎日新聞社):明治42年(1909)
    ・全体図 (PDF 341KB)
    ・発行日 (PDF 234KB)
    ・印刷所 (PDF 205KB)
    ・日本拡大図 (PDF 457KB)
 
3. 『隠岐島報』第12号所収「隠岐及竹島全図」(島根県隠岐島庁):大正12年(1923)
   ・『隠岐島報』 表紙 (PDF 130KB)
   ・「隠岐及竹島全図」 全体図 (PDF 235KB)
   ・「隠岐及竹島全図」 竹島拡大図 (PDF 198KB)
 
4. 『島根県警察統計便覧』所収「島根県全図」(島根県):大正13年(1924)
  ・『島根県警察統計便覧』 表紙 (PDF 37KB)
  ・「島根県全図」 全体図 (PDF 306KB)
  ・「島根県全図」 隠岐・竹島拡大図 (PDF 215KB)

  • 最終更新:2009-02-10 08:01:55

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